2017明治安田生命J2リーグ 第42節
11月19日(日)16:03キックオフ @シティライトスタジアム
ファジアーノ岡山 1-1 アビスパ福岡
前半 0-0
後半 1-1
得点者
52分 ウェリントン(福岡)
59分 喜山康平
◆長澤徹監督
最終戦に1万人近い方が集まっていただき、1年間通して熱い応援をしていただき感謝している。
試合のほうは、ダイレクトなプレーが多い福岡に対して中盤を厚めに構えて、セカンドボールを拾い上げて攻撃するというお互いのベースの本数自体が主導権の流れになると読んでいた。そういう意味では、立ち上がりからゲームに入っていけた。
前半0-0は想定の中では上出来な方で、少し風の方向も踏まえて相手のシステムを裏返したかったが、圧力に負けて少し弱気なビルドアップに入っていって、まずいなと思っていたときに一歩も後ろに出られずに押し込まれたような形で、1/1でもストライカーは決めてくる。そういう意味ではシステムを押し上げられなかったのが、後ろにボールを落としたら風でボールは戻ってくるので、それを使いながらというのが1点取られてからできるようになったことがもったいなかった。
赤嶺がアクシデントで交代になってしまって、本当はオルシーニと二人でチャージをかけるつもりだったが、オルシーニが出てから打ち合いになって刺すか刺されるかの展開になった。そういう中で喜山が決めてくれて、最後に豊川のボレーなどもあったが、ディテールの部分をもっと詰めないといけない。
今日のゲームに象徴されるように今シーズンの16引き分けが、結局目標に対して届かない大きな要因になった。16引き分けのうち、9つが前半戦と中盤戦に集中して、ラスト10分に追いつかれるということは終盤戦で解決されてきたが、前半戦では私の采配もフィジカル的な部分も含めてまだまだで、今日も含めて唯一成長した点はオーナーシップというか、最後の10分はどこのチームもキーパーが上がってくる、システムを変えてくるなどリスクを全部冒してきて、うちは逆転されたというのは1、2試合しかないが、リードしていて同点に追いつかれたゲームは9試合あった。そういう引き分けの試合をいかに取っていくのかということが、身に染みたシーズンだった。
監督は試合中はベンチ前にしかいることができないので、予期せぬ変化が起きたときに対応しきれないことがあって、終盤戦は見事に喜山やキーパー中心にどんな入り方をされてもマークを選んだり対応できたというオーナーシップの部分はすごく成長した点。こういうのはたらればなので言っても仕方ないが、そういう中で積み上げた部分はあったと思うので、それを次に活かして進んでいきたい。
前半戦、非常に苦しい中でシーズンはスタートしたが、スタンドの応援してくださる声もいつも心に響いていて、それを糧に踏ん張りながら中盤戦で立て直して、力及ばずだったが、それを糧にしてしっかり前に進んでいこうと、選手たちに今話してきた。いつもメディアの皆さんもそうだが、我々を盛り上げて叱咤激励していただきながら、ここの地ほど良い関係で地域とメディアの方と一体となって進んでくれる地は、他のJクラブが目指していると思うが、素晴しいことだと思う。あとは我々が結果を残すだけで、先ほどもセレモニーで言ったが、誠心誠意、全力でこの課題解決に取り組んでいきたい。
◆喜山康平選手
何とかこの試合に勝って、サポーターと喜びたいという一心でこの試合のために準備をしてきたので、最後に倒すことができなくて残念だった。今年は引き分けが多かったので、いろいろな試合があるが、J1に行くには勝ち切れるチームにならないといけないと強く感じた。
ロングボールの対応と、相手FWが競った後に相手選手が信じて走っていく部分はあまりやられなかったが、自分のマークのところでやられてしまったので、相手に上回られたところは課題が残る。
(同点ゴールは)前に残っていたら選手がゴールのほうで二人倒れていたので、オフサイドラインがそこになるので、ボールが来たらチャンスだと思っていたら、上手くボールが来た。自分のところで失点していたので決めることができて良かったが、もう1点取りたかった。
(シーズンが終わって)サポーターに支えてもらって、ホームもそうだがアウェイでも、昇格の可能性が無くなっても駆けつけてくれたので、感謝の気持ちでいっぱい。
(キャプテンとして)シーズン最初に上手くスタートが切れずに難しい入りをしてしまって、中盤戦で立て直してここからというところで勝ち切れなかったり落としてしまう試合が多かったので、足りないところも多かったし、自分がもっと変えられたところもあったのかなと、終わってみて思う。そういう色々な悔しさを次に繋げたいし、クラブとしてはこの悔しい経験を次に活かさないといけない。選手の出入りはあると思うが、自分自身も含め今年の経験を無駄にしないようにしていきたい。自分が以前に所属していたときより、たくさんの人が観に来てくれるようになっていて、サポーターの顔を見ても新しい人が増えていると感じているので、この流れを絶やさずにしていくには、来年昇格が必ず必要だと思う。前に進むために、クラブとして本気で目指していかないといけない。
◆片山瑛一選手
最後の最後まで勝ちに繋げられる試合をしたかったが、引き分けで自分たちの力の無さや、逆転に持っていくための力の無さを感じた。
失点したが、その後相手にボールを持たれる時間もあった中、粘り強くゴール前で体を張ることなどができている部分もあったが、そこから攻撃など自分たちの流れに持っていくところで課題があった。粘り強く、失点をゼロで抑えることが勝ちに繋がる要因だと思うので、そこを目指してやっていきたい。
(ボールをゴールから掻き出したプレーは)常日頃やってきたことで、何とか掻き出せた。日常が習慣になって試合に出てくると思うので、引き続き練習の中からしっかりやっていきたい。
1点ビハインドで2点取らないと勝てないので、全員が前に前にという意識を持っていたし、僕自身も前線でやっていた選手なので、前への推進力などを考えてプレーを選択していた。
(シーズンが終わって)自分たちの試合ができた数は少なかったというか、なかなか表現仕切れなかった試合もいくつかあって、試合内容が良かったり悪かったりする中で勝点を確実に取れていれば違った世界も見えていたと思うので、1試合1試合の価値は変わらないので、結果を追い求めてやっていかないといけない。
自分たちのJ1昇格という目標が絶たれた中で、最終節にこれだけ多くのサポーターが集まってくれて、ピッチの中でも「最後までやりきるぞ」というような引き締める声が、シーズン最初より一人ひとりが発信していたと思うので、まだまだ足りないが全体として芽生えてきた意識だと思う。
(副キャプテンとして)苦しみ続けた1年だったが、振り返ってみるともっとできた部分は各々があったと思うので、糧にしないといけない部分を反省して、自分たちの成長につなげていきたい。